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幾刻
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いくとき
ふりがな文庫
“
幾刻
(
いくとき
)” の例文
そして自分は、義景を逃がすためにふみとどまり、千余の手兵をもって、
驀進
(
ばくしん
)
して来る織田軍を、
幾刻
(
いくとき
)
かそこで支えていた。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
天井裏に閉じ
籠
(
こ
)
められた銭形の平次、
幾刻
(
いくとき
)
——いや幾日眠らされたかわかりません。フト眼を覚すと、
四方
(
あたり
)
はすっかり明るくなって、天井裏ながら
埃
(
ほこり
)
の一つ一つも読めそうです。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
こうして
幾刻
(
いくとき
)
かの刻が経った。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
大炊介がそこへ入って、
幾刻
(
いくとき
)
ともたたないうちに、表の政務所のほうでは、にわかに
繁忙
(
はんぼう
)
なうごきが現われていた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが、それから
幾刻
(
いくとき
)
も経たないうちに、毛利方の陣営は
旋風
(
せんぷう
)
のごとき驚きと
茫然
(
ぼうぜん
)
たる自失に見舞われていた。——初めて信長の死をその日の夕方に知ったのであった。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
意識を得て、彼は初めて、自分が
幾刻
(
いくとき
)
か、あのまま気絶していたことを知りました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それから
幾刻
(
いくとき
)
も経たないうちに、こうして箱根山の深夜にあって、
都会
(
みやこ
)
とは比べものにならない春の
寒風
(
さむかぜ
)
が身に沁みている自分達が、何うしても夢の中にあるような気がしてならない。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや、
会下山
(
えげさん
)
とは、
掌
(
て
)
のひらに乗るような孤立の丘。千早の奇蹟などは、思いもよりません。ただ主軍のための時を
稼
(
かせ
)
ぐ——それも
幾刻
(
いくとき
)
か——には過ぎますまいが。しかし御武運よろしくば」
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかもまだ、時刻までには、
幾刻
(
いくとき
)
か
間
(
ま
)
もあるのに。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「は。いや
幾刻
(
いくとき
)
でも」
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
幾
常用漢字
中学
部首:⼳
12画
刻
常用漢字
小6
部首:⼑
8画
“幾”で始まる語句
幾度
幾
幾何
幾歳
幾日
幾人
幾許
幾年
幾個
幾干