たいらの)” の例文
保元物語に見える伊勢武者のたいらの忠清は、この古市ふるいちの出生とあるが、今は、並木の茶汲み女が、慶長の古市を代表していた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(赦文を読む)重科遠流おんるめんず。早く帰洛きらくの思いをなすべし。このたび中宮ちゅうぐうご産の祈祷きとうによって非常のゆるし行なわる。しかる間、鬼界きかいが島の流人るにん丹波たんばの成経、たいらの康頼を赦免しゃめんす。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
「相馬の小次郎といい、小一条の大臣へあてた叔父たいらの国香の書状を持っていた者です」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おいらは、桓武天皇から、六代目の御子だ。坂東武士のたいらの良持という豪族の子だ」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)