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帳裡
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ちょうり
ふりがな文庫
“
帳裡
(
ちょうり
)” の例文
深窓の佳人という言葉があるが、どこにどんな
帳裡
(
ちょうり
)
の名花があるか、武家の家というものは、幾ら
手狭
(
てぜま
)
でも奥行の知れないものだと思った。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
呉青秀はその中を踏みわけて、自分の
室
(
へや
)
に来て見るには見たものの、サテどうしていいかわからない。妻の姿はおろか
烏
(
からす
)
の影さえ動かず。
錦繍
(
きんしゅう
)
帳裡
(
ちょうり
)
に
枯葉
(
こよう
)
を
撒
(
さん
)
ず。
珊瑚
(
さんご
)
枕頭
(
ちんとう
)
呼べども応えずだ。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
彼はまた、その肥大強健な体に
驕
(
おご
)
るかのように、日夜
貂蝉
(
ちょうせん
)
と遊楽して、
帳裡
(
ちょうり
)
の
痴夢
(
ちむ
)
に
飽
(
あ
)
くことを知らなかった。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は、身支度して、早くも
帳裡
(
ちょうり
)
から出て行った。馬をひけ、と侍臣へ命じる。小禽は朝晴を歌っていた。けれど玄徳の面は決して今朝の空のようではない。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
寝殿の
帳裡
(
ちょうり
)
ふかく、突然、孫策の声らしく、つづけさまに絶叫がもれた。すさまじい物音もする。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
帳裡
(
ちょうり
)
の
燭
(
しょく
)
は、ほの暗く、
楚王
(
そおう
)
と
虞氏
(
ぐし
)
の恨みも
偲
(
しの
)
ばれた。
時鳥
(
ほととぎす
)
は明け近きを告げていた。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
秘園の春は浅く、
帳裡
(
ちょうり
)
の
瓶花
(
へいか
)
はまだ
紅唇
(
こうしん
)
もかたい。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
帳
常用漢字
小3
部首:⼱
11画
裡
漢検準1級
部首:⾐
12画
“帳”で始まる語句
帳
帳場
帳面
帳合
帳場格子
帳尻
帳付
帳消
帳台
帳簿