“帳裡”の読み方と例文
読み方割合
ちょうり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
深窓の佳人という言葉があるが、どこにどんな帳裡ちょうりの名花があるか、武家の家というものは、幾ら手狭てぜまでも奥行の知れないものだと思った。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呉青秀はその中を踏みわけて、自分のへやに来て見るには見たものの、サテどうしていいかわからない。妻の姿はおろかからすの影さえ動かず。錦繍きんしゅう帳裡ちょうり枯葉こようさんず。珊瑚さんご枕頭ちんとう呼べども応えずだ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
彼はまた、その肥大強健な体におごるかのように、日夜貂蝉ちょうせんと遊楽して、帳裡ちょうり痴夢ちむくことを知らなかった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)