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峻酷
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しゅんこく
ふりがな文庫
“
峻酷
(
しゅんこく
)” の例文
サンテ監獄に囚われ、殺人犯の名の
下
(
もと
)
に検事の
峻酷
(
しゅんこく
)
な取調べを受けつつあるジルベールの母親であったのだ!ルパンはなおつづけた。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
それはまたしっかりした
精悍
(
せいかん
)
なそして陰気な顔つきであった。変に複雑な相貌で、一見しては謙譲に見えるが、やがて
峻酷
(
しゅんこく
)
なふうに見えて来る。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
屋外には
峻酷
(
しゅんこく
)
な冬が、日ごと夜ごと暴れ狂っていた。世界はすべて、いやが上にも降り積もる深雪の下に
圧
(
お
)
しつぶされて死んだようになっていた。
田舎医師の子
(新字新仮名)
/
相馬泰三
(著)
父は長男たる私に対しては、ことに
峻酷
(
しゅんこく
)
な教育をした。小さい時から父の前で
膝
(
ひざ
)
をくずすことは許されなかった。
私の父と母
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
すなわちヨブの
目下
(
もっか
)
の惨苦及び
来
(
きた
)
らんとする滅亡を以て悪の結果と断定したのであって、時代思想の罪とはいえ、いかにも
峻酷
(
しゅんこく
)
であるといわねばならぬ。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
▼ もっと見る
かくの如く彼は、十月二十七日において、遂に
評定所
(
ひょうじょうしょ
)
において死刑の宣告を受けたり。その宣告たるや、実に幕法のすこぶる
峻酷
(
しゅんこく
)
なるを見るに足るものあり。曰く
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
友はわずかに
面
(
おもて
)
を
擡
(
あ
)
げて、
額越
(
ひたいご
)
しに検事代理の色を
候
(
うかが
)
いぬ。渠は
峻酷
(
しゅんこく
)
なる法官の威容をもて
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こういう風格のある人に、まま見られる一短所は、謹厳自らを持す余りに、人を責める時にも、自然、厳密に過ぎ
峻酷
(
しゅんこく
)
に過ぎる傾きのあることである。
潔癖
(
けっぺき
)
は、むしろ孔明の小さい
疵
(
きず
)
だった。
三国志:12 篇外余録
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なお昔のとおり快活で激烈ではあったが、その快活さも悲しみと怒りを含んでるかのように
痙攣的
(
けいれんてき
)
の
峻酷
(
しゅんこく
)
さを帯び、その激烈さも常に一種の静かな
陰鬱
(
いんうつ
)
な
銷沈
(
しょうちん
)
に終わった。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
この第十五章を前の彼の語すなわち第四、五章と比較するときその語勢、その態度に大なる相違あることが認められる。間接より直接に、静穏より
峻酷
(
しゅんこく
)
へと彼は変ったのである。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
峻
漢検準1級
部首:⼭
10画
酷
常用漢字
中学
部首:⾣
14画
“峻”で始まる語句
峻烈
峻厳
峻
峻拒
峻嶮
峻峰
峻岳
峻峭
峻坂
峻嶺