岩蔭いわかげ)” の例文
「だんなさま、つくか、つかないかしれませんが、これをあのいしどうろうのした岩蔭いわかげえておいてください。」といいました。
大根とダイヤモンドの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
御簾みすを掛け変えさせ、あちこちの座敷の掃除そうじをさせ、庭の岩蔭いわかげにたまった紅葉もみじの朽ち葉を見苦しくない程度に払わせ、小流れの水草をかき取らせなど女王はさせた。
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)
下 子は岩蔭いわかげむせ清水しみず
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
雪割草ゆきわりそうは、ちいさなあたまなかで、過去かこかんがえずにはいられませんでした。このゆきる、かぜはげしい、岩蔭いわかげいたのことが、ぼんやりとかびました。
みつばちのきた日 (新字新仮名) / 小川未明(著)