“山椒魚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんしょううお72.2%
さんせううを11.1%
さんしやううを5.6%
さんしよううを5.6%
さんしようを5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
岩の割れ目から、月の雫のように清水の玉が滴り落ちる渓流の源には、山椒魚さんしょううおが棲んでいる。これは、源流の水温が最も低いからである。
雪代山女魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
おれがね、お前は一体何物だと、頭に向つて尋ねたら、わたし山椒魚さんせううをですよと、尻尾しつぽがおれに返事をしたぜ。
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
さて、三人揃つて瓶の中を覗きこむと、肉の色が朱泥しゆでいに似た、小さな山椒魚さんしやううをのやうなものが、酒の中を泳いでゐる。長さは、三寸ばかりであらう。口もあれば、眼もある。
酒虫 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そうしてその山椒魚さんしよううをに似たあやしい皮膚の、小さなゐもりじやうの一群を恐ろしいもののやうに、覗きに行つた。後には吹矢ふきやのさきを二つにいて、その眼やあたまねらつて殺してあるいたこともある。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
濁りて光る山椒魚さんしようをぬま調しらべとろむ。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)