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屋後
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おくご
ふりがな文庫
“
屋後
(
おくご
)” の例文
わが庭広からず然れども
屋後
(
おくご
)
なほ数歩の
菜圃
(
さいほ
)
を
余
(
あま
)
さしむ。
款冬
(
ふき
)
、
芹
(
せり
)
、
蓼
(
たで
)
、
葱
(
ねぎ
)
、
苺
(
いちご
)
、
薑荷
(
しょうが
)
、
独活
(
うど
)
、芋、百合、
紫蘇
(
しそ
)
、
山椒
(
さんしょ
)
、
枸杞
(
くこ
)
の
類
(
たぐい
)
時に従つて皆
厨房
(
ちゅうぼう
)
の
料
(
りょう
)
となすに足る。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
征衣
(
せいい
)
のまま昼夜
草鞋
(
わらじ
)
を解かず、またその間にはしばしば降雪に
遇
(
あ
)
い、ために風力計
凝結
(
ぎょうけつ
)
して廻転を
止
(
とど
)
むるや、真夜中に
斫
(
き
)
るが如き寒冽なる強風を
侵
(
おか
)
して
暗黒
(
あんこく
)
裡
(
り
)
に
屋後
(
おくご
)
の氷山に
攀
(
よ
)
じ登り
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
まして
屋後
(
おくご
)
の花園には山ならでは見るを得られぬ珍しき草花咲き亂れて、苦吟の
後
(
のち
)
は、必ずその花園を逍遙するを常と
爲
(
な
)
したりと、友は
秋海棠
(
しうかいだう
)
の花の咲き
後
(
おく
)
れたるを
摘
(
つ
)
みつゝわれに語りぬ。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
いずくにも人の
気
(
け
)
はなくて、
屋後
(
おくご
)
の松に
蝉
(
せみ
)
の
音
(
ね
)
のみぞかしましき。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
そして
屋後
(
おくご
)
の
藁
(
わら
)
ぶき小屋へ、火をかけろといいつけた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
後
常用漢字
小2
部首:⼻
9画
“屋後”で始まる語句
屋後切