トップ
>
容貌
>
かおかたち
ふりがな文庫
“
容貌
(
かおかたち
)” の例文
運わるく、そのなかに、伊那丸の
容貌
(
かおかたち
)
を見おぼえていた者があった。かれらは、おもわぬ
大獲物
(
おおえもの
)
に、
武者
(
むしゃ
)
ぶるいを
禁
(
きん
)
じえない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこに映った自分の
容貌
(
かおかたち
)
を見て、何かの記憶を
喚
(
よ
)
び起そうとした。……しかし、それは何にもならなかった。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
容儀は堂々たるべく
正々
(
せいせい
)
たるべしとの家訓は受けておりましても、
容貌
(
かおかたち
)
が美しいとかあでやかであるとか、すべてそうしたことは人の口からも聴かなければ
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
自分は老年の今日までもその美しい
容貌
(
かおかたち
)
、その優美な
清
(
すず
)
しい目、その
光沢
(
つや
)
のある緑の
鬢
(
びんずら
)
、なかんずくおとなしやかな、奥ゆかしい、そのたおやかな花の姿を
初恋
(新字新仮名)
/
矢崎嵯峨の舎
(著)
そして珏がだんだん大きくなったところで、
容貌
(
かおかたち
)
が人にすぐれているうえに、
慧
(
りこう
)
で文章が上手であったから、玉はますますそれを可愛がった。そしていつもいった。
阿英
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
▼ もっと見る
今朝東京なる本郷病院へ、
呼吸
(
いき
)
も
絶々
(
たえだえ
)
に
駈込
(
かけこ
)
みて、玄関に着くとそのまま、打倒れて絶息したる男あり。年は二十二三にして、
扮装
(
みなり
)
は
好
(
よ
)
からず、
容貌
(
かおかたち
)
いたく
憔
(
やつ
)
れたり。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そのうち、あの娘の
容貌
(
かおかたち
)
の清らかに美しくなって行くこと、それはもう云うに云われぬほどで、そのために家の中は暗いところもなく、いつの日も光り輝いているようであった。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
日野さんのその坊っちゃんという人の
容貌
(
かおかたち
)
背恰好
(
せいかっこう
)
を話して戴けまいかという私の頼みに応じて、茂十さんの話してくれたのは、私の逢ったあの少年と寸分の違いもない背恰好容貌
逗子物語
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
夫婦は永くなるほど
容貌
(
かおかたち
)
気質まで似て来るものといえるが、なるほど近ごろの夫人が物ごし格好、その濃き
眉毛
(
まゆげ
)
をひくひく動かして、
煙管
(
きせる
)
片手に相手の顔をじっと見る様子より、
起居
(
たちい
)
の荒さ
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
お竹の美しさはその
容貌
(
かおかたち
)
ばかりでなく、その心栄えにあったことは
奇談クラブ〔戦後版〕:15 お竹大日如来
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それにどんなに
容貌
(
かおかたち
)
が美しくても、気象が無下に卑しい時は、どうも
風采
(
ふうさい
)
のないものであるが、娘は見るからがその風采の中に温良貞淑の風を存していて、どことなく気高く
初恋
(新字新仮名)
/
矢崎嵯峨の舎
(著)
“容貌”の解説
容貌(ようぼう)は、人の顔立ちのことである。ルックス(looks)と呼ばれることもある。
(出典:Wikipedia)
容
常用漢字
小5
部首:⼧
10画
貌
常用漢字
中学
部首:⾘
14画
“容貌”で始まる語句
容貌魁偉
容貌佳
容貌好
容貌望
容貌美
容貌俊知
容貌瀟洒
容貌肢体
容貌風采