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家居
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かきょ
ふりがな文庫
“
家居
(
かきょ
)” の例文
已
(
や
)
むなく帰省して見れば、両親は
交々
(
こもごも
)
身の老衰を打ち
喞
(
かこ
)
ち、家事を監督する気力も
失
(
う
)
せたれば何とぞ
家居
(
かきょ
)
して万事を処理しくれよという。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
淀屋橋筋の春琴の家の隣近所に
家居
(
かきょ
)
する者はうららかな春の日に盲目の女師匠が物干台に立ち出でて雲雀を空に
揚
(
あ
)
げているのを
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
昨日まではとかく家を
外
(
そと
)
なる楽しみのみ追ひ究めんとしける放蕩の
児
(
じ
)
も
此
(
ここ
)
に漸く
家居
(
かきょ
)
の
楽
(
たのしみ
)
を知り父なき
後
(
のち
)
の家を守る身となりしこそうれしけれ。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
大阪郊外池田山の
麓
(
ふもと
)
に
家居
(
かきょ
)
した彼女は、汽車に乗っただけで、郊外から郊外へ移って来たほど気が軽かった。
遠藤(岩野)清子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
その柳生谷は、山村とよぶには、どこか人智の光があり、
家居
(
かきょ
)
風俗
(
ふうぞく
)
にも整いがあった。といって、町と見るには、戸数が少なくて、浮華な色がちっともない。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
それは有産的貴族社会であって、仕事にたいして趣味をもち、高尚ではあるがしかし狭い
祗虔
(
しけん
)
的な教養をもっていて、自己の卓越と自分の町の卓越とを平然と信じ込んで、
家居
(
かきょ
)
的な孤立を喜んでいた。
ジャン・クリストフ:11 第九巻 燃ゆる荊
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
箪笥
(
たんす
)
等の日本的
家居
(
かきょ
)
及び
什器
(
じゅうき
)
に対して、
毫
(
ごう
)
も親密なる特殊の情趣を催したる事なし。
浮世絵の鑑賞
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
訥升
(
とつしょう
)
沢村宗十郎の妻となって——今の宗十郎の養母——晩年をやすらかに
逝
(
い
)
ったが、これまた浅草今戸橋のかたわらに、手びろく
家居
(
かきょ
)
して、
文人墨客
(
ぶんじんぼっかく
)
に貴紳に、なくてならぬ酒亭の女主人であった。
明治大正美人追憶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
箪笥
(
たんす
)
等の日本的
家居
(
かきょ
)
及び
什器
(
じゅうき
)
に対して、
毫
(
ごう
)
も親密なる特殊の情趣を催したる事なし。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
色彩の
妙
(
みょう
)
と
相俟
(
あいま
)
つてゴンクウルは歌麿が
立花
(
りっか
)
音曲
(
おんぎょく
)
裁縫化粧
行水
(
ぎょうずい
)
等日本の婦女が
家居
(
かきょ
)
日常の姿態を描きてこれに一種いふべからざる優美の情とまた躍然たる
気魄
(
きはく
)
を添へ得たる事を絶賞したり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
“家居”で始まる語句
家居着