“文人墨客”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぶんじんぼくかく60.0%
ぶんじんぼっかく40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
答 風流と云ふ事をどう解釈するかは、文人墨客ぶんじんぼくかくの風流は、先づ日永ひながの遊戯である。南画南画と云ふけれど、二三の天才をのぞいたほかは、大部分下らないものと云つて差支さしつかへない。
東西問答 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
されば近来も越地に遊ぶ文人墨客ぶんじんぼくかくあまたあれど、秋のすゑにいたれば雪をおそれて故郷ふるさと逃皈にげかへるゆゑ、越雪の詩哥しいかもなく紀行きかうもなし。まれには他国の人越後に雪中するも文雅ぶんがなきは筆にのこす事なし。
訥升とつしょう沢村宗十郎の妻となって——今の宗十郎の養母——晩年をやすらかにったが、これまた浅草今戸橋のかたわらに、手びろく家居かきょして、文人墨客ぶんじんぼっかくに貴紳に、なくてならぬ酒亭の女主人であった。
明治大正美人追憶 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
江戸の昔には、吉原の妓楼ぎろうや引手茶屋の主人にもなかなか風流人がございまして、俳諧をやったり書画をいじくったりして、いわゆる文人墨客ぶんじんぼっかくというような人たちとお附合いをしたものでございます。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)