きゆう)” の例文
つて船の上から観る香港ホンコンの灯火は、全山を水晶きゆうとし其れに五彩の珠玉を綴つたともふべき壮観であつた。また両岸の灯台からは終夜探海灯で海上を照して居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
さては村雨むらさめの通つたのか。何となくあかるいぞ。かぜのまにまにふはふはと、撫子なでしこが匂ふ、夏水仙が匂ふ、薔薇ばらが匂ふ、土が匂ふ。ルウヴルきゆうの屋根の上、なさけの星も傾いた。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
予はたとひきゆうせらるるといへども、この種の狂人と伍することを願はず。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ヹルサイユきゆうを過ぎしかど
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ルウヴルきゆうの正面も
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)