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大變
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たえへん
「まだ
其處で
引つくるけえしちや
大變だぞ、
戸棚へでも
入えて
置け」
勘次は
復た
注意した。
卯平は
藥罐の
湯を
注いで三
杯を
喫した。
「
大變だよ、おとつゝあ」と
今度は
少し
聲を
殺すやうにして
勘次を
促した。
勘次は
怪訝な
鋭い
目を
以ておつぎを
見た。
「はあ
引つ
懸けんぢやねえぞ
大變だかんな」おつぎは
極めて
輕く
叱つて
又田へおりた。
勘次は
又呶鳴つた。