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大疵
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おおきず
ふりがな文庫
“
大疵
(
おおきず
)” の例文
二、三か所も打たれた
天窓
(
あたま
)
の
大疵
(
おおきず
)
からは血が流れ出て、さすがの牛行司も半死半生の目にあわされた。村のものは急を聞いて現場へ駆けつけた。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
無論一体に
疵
(
きず
)
だらけで
処々
(
ところどころ
)
鉛筆の落書の
痕
(
あと
)
を
留
(
とど
)
めて、腰張の新聞紙の
剥
(
めく
)
れた蔭から隠した
大疵
(
おおきず
)
が
窃
(
そっ
)
と
面
(
かお
)
を出している。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
そういえば、この牢人者は、すこし
頭脳
(
あたま
)
もおかしいようなあんばいで、先頃から
涎
(
よだれ
)
を垂らして町をふらふらしておりましてな、なにかでひどく打たれたような
大疵
(
おおきず
)
を
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
大疵
(
おおきず
)
を殆どそれとも分らぬ迄に癒してしまっているが、
流石
(
さすが
)
に赭色の大ガレのみは、夏は真向から直射する強烈な日光に、冬は
又
(
また
)
頻発するであろう雪崩の為に妨げられて
黒部川を遡る
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
……しかし、
茶盌
(
ちゃわん
)
でも、あまり
無疵
(
むきず
)
は
風情
(
ふぜい
)
がない。たれにも
一癖
(
ひとくせ
)
はあるものよ。それも凡物の
大疵
(
おおきず
)
は困りものだが、藤吉郎ほどな男は、数ある男のうちでまず少ない
器
(
うつわ
)
だろう。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
疵
漢検1級
部首:⽧
10画
“大”で始まる語句
大
大人
大事
大袈裟
大分
大切
大抵
大概
大方
大丈夫