“一癖”の読み方と例文
読み方割合
ひとくせ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たまりかねて、「ねエ、運転手君。……」と背広がなくなったいきさつを全部、この一癖ひとくせありげな、運転手に話してきかせました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
ことにいずれも一癖ひとくせありそうな浪人者とばかり往来することが、心がかりでなりません。いま来た客というのも浪人組の隊長株であるとやら。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
かように別れ別れの道具が皆一癖ひとくせあって、乱調にどやどやと余の双眼に飛び込んだのだから迷うのも無理はない。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)