“ひとくせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一癖71.4%
一曲28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かように別れ別れの道具が皆一癖ひとくせあって、乱調にどやどやと余の双眼に飛び込んだのだから迷うのも無理はない。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これも早くから一癖ひとくせあったすえの弟の米三郎と二人して江戸へ乗出し、小石川は伝通院でんずういん前の伊勢長いせちょうといえばその頃の山の手切っての名代の質商伊勢屋長兵衛方へ奉公した。
函館の男だとかいって、ちょっとこう一曲ひとくせありそうな、……子供心にも覚えています。
春の枯葉 (新字新仮名) / 太宰治(著)
中高な鼻ばしらに一曲ひとくせをしめして、苦み走った唇を太くむすんでいる。足も草履ぞうりだった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)