“大敵”の読み方と例文
読み方割合
たいてき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
是非ぜひもないことゝ自分じぶん斷念あきらめて咽喉疾いんこうしつには大敵たいてきりながら煙草たばこはじめた。老人夫婦らうじんふうふしきりとはなしてる。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
その日の夕食後、長女初瀬さんが、『今夜はお父さんはえらいらくのやうだね』と云つたさうである。さうすると赤彦君は、『大敵たいてき退散した』と云つて笑つたさうである。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
くまは、ひくく長くうなりだした。それは、さっきまでほえたような声とちがって、大敵たいてき出会であった場合ばあいに、たがいにすきをねらってにらみ合っているような、不気味ぶきみなものだった。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)