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夏外套
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なつがいとう
ふりがな文庫
“
夏外套
(
なつがいとう
)” の例文
父は着古した
夏外套
(
なつがいとう
)
をはおって、白っぽい綿がはみだした毛の帽子をかぶっている。足には、だぶだぶな重いオーバーシューズをはいている。
かき
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
巨勢はぬぎたる
夏外套
(
なつがいとう
)
を少女に
被
(
き
)
せて
小舟
(
おぶね
)
に乗らせ、われは
櫂
(
かい
)
取りて
漕出
(
こぎい
)
でぬ。雨は歇みたれど、天なほ曇りたるに、暮色は早く岸のあなたに来ぬ。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
巴里
(
パリー
)
の舞踏場でイボンと踊った
漆
(
うるし
)
の
塗靴
(
ぬりぐつ
)
は化物のように白い毛をふき、ブーロンユの公園の草の上にヘレーネと
横
(
よこた
)
わった
夏外套
(
なつがいとう
)
も無惨な
斑点
(
しみ
)
を生じた。
監獄署の裏
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
が、幸い父の
賢造
(
けんぞう
)
は、
夏外套
(
なつがいとう
)
をひっかけたまま、うす暗い
梯子
(
はしご
)
の上り口へ胸まで
覗
(
のぞ
)
かせているだけだった。
お律と子等と
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
小さい
前栽
(
せんざい
)
と玄関口の方の庭とを仕切った
板塀
(
いたべい
)
の上越しに人の帰るのを見ると、
蝙蝠傘
(
こうもりがさ
)
を
翳
(
かざ
)
して新しい
麦藁
(
むぎわら
)
帽子を
冠
(
かぶ
)
り、薄い
鼠色
(
ねずみいろ
)
のセルの
夏外套
(
なつがいとう
)
を着た後姿が
狂乱
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
夏
常用漢字
小2
部首:⼢
10画
外
常用漢字
小2
部首:⼣
5画
套
漢検準1級
部首:⼤
10画
“夏”で始まる語句
夏
夏侯惇
夏侯淵
夏蜜柑
夏休
夏痩
夏花
夏目漱石
夏目
夏至