“賢造”の読み方と例文
読み方割合
けんぞう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼の隣には父の賢造けんぞうが、静かな寝息ねいきを洩らしていた。父と一つ部屋に眠るのは、少くともこの三四年以来、今夜が彼には始めてだった。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ひる過ぎになってから、洋一よういち何気なにげなく茶のへ来ると、そこには今し方帰ったらしい、夏羽織を着た父の賢造けんぞうが、長火鉢の前に坐っていた。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
慎太郎しんたろうがふと眼をさますと、もう窓の戸の隙間も薄白くなった二階には、姉のおきぬ賢造けんぞうとが何か小声に話していた。彼はすぐに飛び起きた。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)