“城砦”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
じょうさい67.9%
とりで14.3%
じやうさい7.1%
やぐら3.6%
カステロ3.6%
シタデル3.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれどその後、三河、遠江とおとうみのうちにあった武田氏所属の城砦じょうさい十何ヵ所というものを、毎月のように、一城一城攻め取って行った。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、大野木山の関門や、そこらの城砦じょうさいには、藤吉郎の手勢を残して、信長の本軍は、しゃ二無二、敵方の本城地へ肉薄して来たものだった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もし強いて細かく説明するならば、奥羽でタテというのは低地に臨んだ丘陵の端で、通例は昔武人が城砦じょうさいを構えていたと伝えられる場処である。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「はい、屹度さうです。ほかへ行くのではありませんよ、ダニーロの旦那! でなければ、あんな方角へ曲る筈がありません。だが、城砦とりでの辺で見えなくなりましたよ。」
「二人ながら紙帳を出るな! ……紙帳こそは拙者の家、わが城砦とりで、この中にそちたちいる限りは、拙者身をもって護ってとらせる! 出たが最後、拙者関係かかわらぬぞ!」
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
城砦とりでを囲んで永遠の眠りに沈んだやうな森が、二人を呑んでしまつたのだ。
又其北岸城砦じやうさいの上一葉の地図を前にひらいて世界の色のす/\東方の桜光に染まり行くを諦視し、左に持ちたる『膠洲湾かうしうわん』の盃の毒酒にや酔ひけむ、顔色段々青くなり、眼光のみ物すごきまで燃え来りて
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
これをおもへば烟立つヱズヰオのいたゞき、露けく緑深き葡萄の蔓の木々の梢より梢へと纏ひ懸れる美しき谿間たにま、或は苔を被れる岩壁の上にあらはれ或は濃き橄欖オリワの林に遮られたる白堊はくあ城砦じやうさいなど
二重目の城砦やぐらは広いと見えてどこまでも廊下は続いていた。そうして長い廊下に添って幾個いくつかの部屋が出来ていた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ところで私達の住んでいるこの素晴らしく立派な城砦やぐらは、岩石ヶ城全体としてどの方角に当たっているかの?」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
カターニアから鉄道線路——それは前の日に私たちが通った所だった——にくっ付いたり離れたりして、海岸を北の方へ走っていると、物の十キロも来たかと思う頃、中世風の一つの城砦カステロが絵のような形で丘の上に聳えていた。
エトナ (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)
東は海で、西は山で、その山の、すぐ目の前にはタオルミーナの古い町がバナナの果実のように断崖の上にかたまり合って、古代の城壁で囲まれ、その一番高い所(三九六米)にアクロポリスと呼ばれた城砦カステロがあり、その後の高い所(六三四米)にモラの城砦カステロがあり、更にその後にモンテ・ヴェネレの奇峰(八六四米)が聳えている。
エトナ (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)
だから城砦シタデルなどもなかなか堅固なもので、ヴェルダン城はフランスでも一流の堅城といわれていた。
ヴェルダン (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)