“城砦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうさい70.0%
とりで13.3%
じやうさい6.7%
やぐら3.3%
カステロ3.3%
シタデル3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
搦手からめては紀伊、葛城かつらぎ山脈などの山波をようし、いたるところの前哨陣地から金剛の山ふところまで、数十の城砦じょうさいを配していたことになる。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「二人ながら紙帳を出るな! ……紙帳こそは拙者の家、わが城砦とりで、この中にそちたちいる限りは、拙者身をもって護ってとらせる! 出たが最後、拙者関係かかわらぬぞ!」
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
又其北岸城砦じやうさいの上一葉の地図を前にひらいて世界の色のす/\東方の桜光に染まり行くを諦視し、左に持ちたる『膠洲湾かうしうわん』の盃の毒酒にや酔ひけむ、顔色段々青くなり
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ようやく三重目の城砦やぐらへ帰り着き、不思議な入口から廊下へ出、鳳凰の間へはいった時まで幸いに誰にも見咎みとがめられなかった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その一番高い所(三九六米)にアクロポリスと呼ばれた城砦カステロがあり、その後の高い所(六三四米)にモラの城砦カステロがあり、更にその後にモンテ・ヴェネレの奇峰(八六四米)が聳えている。
エトナ (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)
だから城砦シタデルなどもなかなか堅固なもので、ヴェルダン城はフランスでも一流の堅城といわれていた。
ヴェルダン (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)