垂乳根たらちね)” の例文
垂乳根たらちねの母の垂乳たりちに、おしすがり泣きし子ゆゑに、いまもなほ我をわらべとおぼすらむ、ああ我が母は。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
垂乳根たらちねはは手放てはなくばかりすべなきことはいまだなくに 〔巻十一・二三六八〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
今朝けさは家に見えねばさびし子の為にその垂乳根たらちねの母の面影おもかげ
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
つづいて「垂乳根たらちね」の稽古がはじめられた。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
垂乳根たらちねの膝まくら
哀音 (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
垂乳根たらちねの母の垂乳たりちに、おしすがり泣きし子ゆゑに、いまもなほ我をわらべとおぼすらむ、ああ我が母は。
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
垂乳根たらちねはは繭隠まよごもりこもれるいもむよしもがも 〔巻十一・二四九五〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
垂乳根たらちねははさはらばいたづらにいましわれことるべしや 〔巻十一・二五一七〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
垂乳根たらちねのせちに見むといふ不尽ふじの山いま大空にあらはれにけり
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
垂乳根たらちねの親とその子の愛妻はしづまと有るべきことか仲違なかたがひたり
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
垂乳根たらちね母父おもちちゆゑに身ひとつのいのちとたのむ妻を我が
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)