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哭
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なき
ふりがな文庫
“
哭
(
なき
)” の例文
死
(
し
)
ぬるにも死なれざる
身
(
み
)
には成けるかな、ゆるし玉へわがつまと雪にひれふし、やけたるつなにすがりつきこゑをあげて
哭
(
なき
)
になきけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
それ故にこそは母の
眠
(
ねむり
)
をも
驚
(
おどろか
)
したてまつれ。只々
赦
(
ゆる
)
し給へと
潸然
(
さめざめ
)
と
哭
(
なき
)
入るを、老母いふ。
一一〇
牢裏
(
らうり
)
に
繋
(
つな
)
がるる人は夢にも
赦
(
ゆる
)
さるるを見え、
渇
(
かつ
)
するものは夢に
漿水
(
しやうすゐ
)
を飲むといへり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
子は親を助くるの暇なく、夫は妻を救うの道なく、子を捨て、夫を見殺しに、唯身一つをさえ生きかねて、黒白も分かぬ間に悲鳴を揚げて
哭
(
なき
)
叫ぶが中に、わずかに一枚の戸板に乗りて
片男波
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
さま/″\の
浪言
(
らうげん
)
をのゝしりて
家内
(
かない
)
を
狂
(
くる
)
ひはしるを見て、
両親
(
ふたおや
)
娘が
丹精
(
たんせい
)
したる心の内をおもひやりて
哭
(
なき
)
になきけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
さいぜんよりこゝにありつる
妻
(
つま
)
子らこれを見るより
妻
(
つま
)
は
夫
(
をつと
)
が
首
(
くび
)
を
抱
(
かゝ
)
へ、子どもは
死骸
(
しがい
)
にとりすがり
声
(
こゑ
)
をあげて
哭
(
なき
)
けり、人々もこのあはれさを見て
袖
(
そで
)
をぬらさぬはなかりけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
哭
漢検1級
部首:⼝
10画
“哭”を含む語句
哀哭
鬼哭
大哭
哭声
慟哭
痛哭
鬼哭啾々
号哭
悲哭
慟哭的
拝哭
哭泣
哭倒
酔哭
震動哀哭
泣哭
歌哭
音哭
飲啄笑哭
鬼哭啾啾
...