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哥沢
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うたざわ
ふりがな文庫
“
哥沢
(
うたざわ
)” の例文
海にむかった室で昼間の
一酔
(
いっすい
)
に八十翁もよばれてほろよいになると、とてもよい声で、
哥沢
(
うたざわ
)
の「
白酒
(
しろざけ
)
」を、
素人
(
しろうと
)
にはめずらしい
唄
(
うた
)
いぶりをした。
旧聞日本橋:08 木魚の顔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
けれども要するに、それはみんな身過ぎ世過ぎである。川竹の憂き身をかこつ
哥沢
(
うたざわ
)
の糸より細き筆の
命毛
(
いのちげ
)
を
渡世
(
とせい
)
にする是非なさ……オット大変忘れたり。
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
呂昇
(
ろしょう
)
、
大隈
(
おおすみ
)
、
加賀
(
かが
)
、
宝生
(
ほうじょう
)
、
哥沢
(
うたざわ
)
、
追分
(
おいわけ
)
、
磯節
(
いそぶし
)
、
雑多
(
ざった
)
なものが時々余等の耳に
刹那
(
せつな
)
の
妙音
(
みょうおん
)
を伝える。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
その時分ふとした話から旧友のヨウさんも
長唄
(
ながうた
)
哥沢
(
うたざわ
)
清元
(
きよもと
)
といろいろ道楽の
揚句
(
あげく
)
が薗八となり既に二
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
辻新といえば、あすこの
家
(
うち
)
の
頭
(
かしら
)
——出入りの
鳶職
(
とびしょく
)
——が、
芝金
(
しばきん
)
の
直弟子
(
じきでし
)
で、
哥沢
(
うたざわ
)
の名とりだった。めっかちの、その男のつくったのが「水の音」という唄だ。自分の名の音がよみこんである——
旧聞日本橋:22 大門通り界隈一束(続旧聞日本橋・その一)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
その
傍
(
そば
)
の
煤
(
すす
)
けた柱に
貼
(
は
)
った
荒神様
(
こうじんさま
)
のお
札
(
ふだ
)
なぞ、一体に汚らしく乱雑に見える周囲の
道具立
(
どうぐだて
)
と
相俟
(
あいま
)
って、
草双紙
(
くさぞうし
)
に見るような何という
果敢
(
はかな
)
い
佗住居
(
わびずまい
)
の情調、また
哥沢
(
うたざわ
)
の節廻しに唄い古されたような
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
哥
漢検1級
部首:⼝
10画
沢
常用漢字
中学
部首:⽔
7画
“哥沢”で始まる語句
哥沢節
哥沢振
哥沢芝加津