やはらぎ)” の例文
一にいはく、やはらぎを以て貴しとし、さかふこと無きをむねと為せ。人皆たむら有り、またさとれる者少し。これを以て、或は君父きみかぞしたがはずして隣里さととなりたがふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
けれども女房の顔にはそんなやはらぎが少しも上らなかつた。髪はぐるぐる巻にして油つ気もないので後れ毛は容赦なく、骨ばつた頬のまはりに乱れて居た。
夜烏 (新字旧仮名) / 平出修(著)