吾妻鏡あずまかがみ)” の例文
壒嚢鈔あいのうしょう 東鏡〔吾妻鏡あずまかがみ〕 愛宕宮笥あたごみやげ 熱海誌 「アネロイド」晴雨計詳説及用法 阿弥陀経 安斎随筆 安政雑書万暦大成
妖怪学講義:02 緒言 (新字新仮名) / 井上円了(著)
彼に関する記録は吾妻鏡あずまかがみなどには旅程、日時のことまでかなり明白であり、書きがいのある人物だとおもっている。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一色別納いっしきべつのうという語は『吾妻鏡あずまかがみ』にすでにあってすなわち一定の現物収入を目的とする追加開墾地である。布の一色・油の一色・網の一色という大字の名も残っている。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
十日、庚戌かのえいぬ、将軍家御疱瘡、すこぶる心神を悩ましめ給ふ、これに依つて近国の御家人等ごけにんら群参ぐんさんす。廿九日、己巳つちのとみ、雨降る、将軍家御平癒へいゆの間、御沐浴もくよく有り。(吾妻鏡あずまかがみ。以下同断)
鉄面皮 (新字新仮名) / 太宰治(著)
二十二歳、建暦けんりゃく三年十一月、定家は家重代の宝であった『万葉集』を献じたので、実朝は非常に喜んで、握玩あくがんかなかったことが『吾妻鏡あずまかがみ』に見えている。そして十二月に『金槐集きんかいしゅう』が出来た。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
そこには、論語ろんご中庸ちゅうよう、史記、貞観政要じょうがんせいよう六韜りくとうなどの漢書やら、延喜式えんぎしき吾妻鏡あずまかがみなどの和書もあった。中でも、愛読の書は、論語と中庸の二書であり、和書では、吾妻鏡だった。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吾妻鏡あずまかがみ』や『鎌倉実記』と比較して、一致せぬ点が多いというのは当り前以上である。しかし出来事の評判は非常であったと見えて、寛永以後なお久しい間、清悦の名は農民の頭から消えなかった。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
これは吾妻鏡あずまかがみにもあるので、史実として重視されよう。なぜ義仲の死を追わなかったか、再婚する気になったか。小説化するにもこの辺はりどころある構想に立つことができる。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吾妻鏡あずまかがみでも明らかなように、梶原はついに渡辺には来ていなかった。“逆櫓”の話は、まちがいである。のみならず話としても、稚気にみちたもので、現代人には、のみ込める筋ではない。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)