古顔ふるがほ)” の例文
去年きよねん夏頃なつごろから稼場かせぎば姿すがたはじめ、川風かはかぜあきはやぎ、手袋てぶくろした手先てさきこゞえるやうなふゆになつても毎夜まいよやすまずにるので、いまでは女供をんなどもなかでも一ばん古顔ふるがほになつてゐる。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)