取上とりあげ)” の例文
古風にさしたり袋棚ふくろだなの戸二三寸明し中より脇差わきざしこじりの見ゆれば吉兵衞は立寄たちよりて見れば鮫鞘さめざやの大脇差なり手に取上とりあげさやを拂て見るに只今人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
金子の返金滞ったによって女房お村をお取上とりあげになってお返しがない、それ故に驚き、金子才覚して持って参りました所が、金子もお村もお取上で、お返しならぬ上御打擲になり
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
かれ右手ゆんでのばして卓上たくじやう葉卷シユーガー取上とりあげた。わたくし迫込せきこ
もう遠からず壺をお取上とりあげなさる
取り出し是は一昨日お前樣の歸りしあとおちてありししなゆゑ何心なくひろひしが不斗ふと此場の役に立つ傳吉殿讀給よみたまへと差出すを傳吉取上とりあげ讀下よみくだすに
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
能くまア三百両という大金を友之助風情ふぜい御用立ごようだて下さいました、先生、これは三百両となりましては友之助にはとても返済にはなりませんが、万一返済の出来ぬ時はお村をお取上とりあげ
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
其方儀そのはうぎおもき役儀をも勤ながら百姓九郎兵衞より賄賂わいろの金銀をうけそれため不都合ふつがふの吟味に及びつみなき九助を一たん獄門ごくもんに申付候條重々ぢう/\不屆至極ふとゞきしごくに付大小取上とりあげ主家しうか門前拂もんぜんばらひ申付る
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)