印南野いなびぬ)” の例文
おきとほつてゐて、印南野いなびぬ草原くさはらを、はるかにてゐる。そのうちに、とほ加古川かこかは川口かはぐちえてた。あの川口かはぐちは、つてゐるんだ。なつかしい舟泊ふなどまりのあるところだ。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
どこもみななごりしいが、いまとほつてゐる播州ばんしゆう海岸かいがん印南野いなびぬも、とほりすぎきれないほどになつかしくおもつてゐると、ちょうどむかうのほうに、なんだか、ちかよつてきたいこゝろおこさせる
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
なんだかはじめてのかたには、外國語がいこくごでもいてゐるかんじがするかもれません。印南野いなびぬといふのは、播州ばんしゆう海岸かいがんひろわたつた地名ちめいで、加古川かこがは中心ちゆうしんとして、印南郡いなぐん加古郡かこぐんひろがつてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)