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卒
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ふりがな文庫
“
卒
(
には
)” の例文
君も
卒
(
には
)
かに金なくてかなはぬ時、餘所にてそを借り給はば、二割三割などいひて、
夥
(
おびたゞ
)
しき利息を取られ給ふべし。さる時あらば、必ず我許に來給へ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
今迄自分の立つて居る石橋に土下座して、
懷中
(
ふところ
)
の赤兒に乳を飮ませて居た筈の女乞食が、此時
卒
(
には
)
かに立ち上つた。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
近世のローマンサーなる曲亭馬琴に至りては批評家の
月旦
(
ひひやう
)
甚だ区々たり、われも今
卒
(
には
)
かに彼を論評する事を欲せず。細論は後日を期しつ、試みに彼が一代の傑作たる
富山
(
とやま
)
の奥の
伏姫
(
ふせひめ
)
を観察して見む。
処女の純潔を論ず:(富山洞伏姫の一例の観察)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
今迄自分の立つて居る石橋に土下座して、
懐中
(
ふところ
)
の
赤児
(
あかご
)
に乳を飲ませて居た筈の女乞食が、此時
卒
(
には
)
かに立ち上つた。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
二三十分も續いた『パペ、サタン、アレッペ』といふ苦しげなる聲は、三四分前に至つて、足音に驚いて
卒
(
には
)
かに啼き止む小田の蛙の歌の如く、礑と許り止んだ。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
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二三十分も続いた『パペ、サタン、アレツペ』といふ苦しげなる声は、三四分前に至つて、足音に驚いて
卒
(
には
)
かに啼き止む小田の蛙の歌の如く、
礑
(
はた
)
と許り止んだ。
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
お夏は又何と思つたか、
卒
(
には
)
かに身を動かして、
射
(
なゝめ
)
に
背
(
せ
)
を
繁
(
しげる
)
に向けた。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
お夏も亦何と思つたか、
卒
(
には
)
かに身を動かして、斜に
背
(
せな
)
を繁に向けた。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“卒”の意味
《名詞》
(ソツ)下級の兵士。
(出典:Wiktionary)
卒
常用漢字
小4
部首:⼗
8画
“卒”を含む語句
何卒
卒業
軽卒
卒倒
匇卒
卒塔婆
卒然
卒中
匆卒
兵卒
卒直
卒去
輜重輸卒
喇叭卒
卒爾
獄卒
卒伍
士卒
卒気
怱卒
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