効能こうのう)” の例文
旧字:效能
馬をうに十種の薬の効能こうのうがあるから、それで十薬という、といわれているのはよい加減かげんにこしらえた名で、ジュウヤクとは実は蕺薬じゅうやくから来た名である。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
薬も長きむずかしき名を付ければ効能こうのう多く聞こゆるの例によりて、ややもすると、今もこのへいおちいりやすい。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
なんかと云って筆者わたくしは、話の最初に於て、安薬やすぐすり効能こうのうのような台辞せりふをあまりクドクドと述べたてている厚顔こうがんさに、自分自身でもくに気付いているのではあるが
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
なかには、かおさえあらやもうようはねえと、ながしのまんなか頑張がんばって、四斗樽とだるのようなからだを、あっちへげ、こっちへのばして、隣近所となりきんじょあわばすひま隠居いんきょや、膏薬こうやくだらけの背中せなかせて、弘法灸こうぼうきゅう効能こうのう
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
と老人は又々釣魚の効能こうのうを述べ始めた。
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)