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判官
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はんがん
ふりがな文庫
“
判官
(
はんがん
)” の例文
唐の
判官
(
はんがん
)
を勤めていた
李邈
(
りばく
)
という人は、
高陵
(
こうりょう
)
に
庄園
(
しょうえん
)
を持っていたが、その庄に寄留する一人の客がこういうことを
懺悔
(
ざんげ
)
した。
中国怪奇小説集:05 酉陽雑爼(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
昨夜も
判官
(
はんがん
)
は切腹に及んで
由良之助
(
ゆらのすけ
)
はまだかといっている時、背広服の男が花道を
悠々
(
ゆうゆう
)
と歩いて、忠臣蔵四段目をプロレタリア劇の一幕と変化させた事だった。
めでたき風景
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
その右には、
判官
(
はんがん
)
が一体、これは、誰に
悪戯
(
いたずら
)
をされたのだか、首がない。左には、小鬼が一体、緑面朱髪で、
猙獰
(
そうどう
)
な顔をしているが、これも
生憎
(
あいにく
)
、鼻が
虧
(
か
)
けている。
仙人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
真正
(
しんしょう
)
の落胤であるという事に、疑いの無い以上、そういう問答によって、顔色を変える必要は無かったが、人々は——天一坊も、
附人
(
つけびと
)
も、越前を名
判官
(
はんがん
)
であると信じ、その証拠物の調べにより
大岡越前の独立
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
伊勢山田奉行の大岡忠右衛門と申すは
情知
(
じょうち
)
兼ねそなわった名
判官
(
はんがん
)
である。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
叔父の森川庄兵衛ののぼせかたは申しあげるまでもございませんが、播磨守さまのご心配はまた格別。金助町の庄兵衛の屋敷におつめきりになり、まだかまだかと
判官
(
はんがん
)
もどきに痩せるような思いを
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
広目
(
こうもく
)
二天が悪鬼毒竜をふみ、
小栗
(
おぐり
)
判官
(
はんがん
)
、
和藤内
(
わとうない
)
が
悍馬
(
かんば
)
猛虎に
跨
(
またが
)
るごとく、ガネサに模し作られた大黒天は初め鼠を踏み、次に乗る所を像に作られたが、厨神として台所荒しの鼠を制伏するの義は
十二支考:11 鼠に関する民俗と信念
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
予には
比企
(
ひき
)
の
判官
(
はんがん
)
能員
(
よしかず
)
の娘
若狭
(
わかさ
)
といえる
側女
(
そばめ
)
ありしが、能員ほろびしその
砌
(
みぎり
)
に、
不憫
(
ふびん
)
や若狭も世を去った。今より後はそちが二代の側女、名もそのままに若狭と言え。
修禅寺物語
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
前清
(
ぜんしん
)
の
乾隆
(
けんりゅう
)
年間のことだそうだ。
広東
(
カントン
)
の三水県の県署のまえに劇場がある。そこである日、
包孝粛
(
ほうこうしゅく
)
の芝居を上演した。包孝粛は宋時代の名
判官
(
はんがん
)
で、日本でいえば大岡さまというところだ。
女侠伝
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“判官”の意味
《名詞》
判官(はんがん、ほうがん、じょう)
(はんがん)裁判官。
(ほうがん、はんがん、じょう)律令制における四等官中の第三位「じょう」に当てた通用字。次官(すけ)の下、主典(さかん)の上。
《固有名詞》
判官(はんがん、ほうがん)
(検非違使の判官であったことから)源義経。
(出典:Wiktionary)
判
常用漢字
小5
部首:⼑
7画
官
常用漢字
小4
部首:⼧
8画
“判官”で始まる語句
判官贔屓
判官代
判官殿
判官石
判官光長
判官為義