凶相きようさう)” の例文
拜するに目とほゝの間に凶相きようさうあらはれ中々以て高貴かうき相貌さうばうにあらず拙者の勘考かんかうには御證據の品は實ならんが御當人ごたうにん贋者にせものなりと決したり依て天下の爲再吟味を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
心掛候に付きへだて候へども伊豆守御役宅に於て天一坊樣御面部をひそかに拜し奉りしに御目とほゝの間に凶相きようさうあり存外ぞんぐわいなるたくみあるの相にて又眼中がんちう赤筋あかすぢあつひとみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
切害せし證據假初かりそめにも將軍家の御落胤に有べからざる凶相きようさうなり僞物にせものと申せしがよもあやまりでござるかと席をたゝいて申ける天一坊始め皆々口をとぢ茫然ばうぜんたりしが大膳こらへ兼御墨付おすみつきと御短刀たんたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)