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きようさう
拜するに目と
頬の間に
凶相顯はれ中々以て
高貴の
相貌にあらず拙者の
勘考には御證據の品は實ならんが
御當人は
贋者なりと決したり依て天下の爲再吟味を
心掛候に付き
間も
隔候へども伊豆守御役宅に於て天一坊樣御面部を
竊に拜し奉りしに御目と
頬の間に
凶相あり
此は
存外なる
工みあるの相にて又
眼中に
赤筋有て
瞳を
切害せし證據
假初にも將軍家の御落胤に有べからざる
凶相なり
僞物と申せしがよも
誤りで
厶るかと席を
叩て申ける天一坊始め皆々口を
閉て
茫然たりしが大膳
堪へ兼
御墨付と御
短刀を