六ヶむつか)” の例文
ところがなかなか初陣というものはよほど六ヶむつかしい。どうも諸君が向うところには種々の敵が沢山たくさんある。種々の伏兵にも出会う。
こいは、「三日に一本」と、相場の極ツてる通り、あぶれることも多いし、きす小鱸せいご黒鯛かいず小鰡いな、何れも、餌つきの期間が短いとか、合せが六ヶむつかしいとか、船で無ければやれないとか
元日の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
つまりこれは一しん不乱ふらん神様かみさまねんじ、神様かみさま自分じぶんとを一たいにまとめてしまって、ほかの一さい雑念ぞうねん妄想もうそうはらいのける工夫くふうなのであるが、実地じっちってると、これはおもいのほか六ヶむつかしい仕事しごと
ないが実際完全に人間の身体を鍛えるということはよほど六ヶむつかしい。これは知識を得るよりよほど難い。その難きを忍んで常に鍛錬たんれんしなければならぬ。鍛錬をしない人間は駄目だ。
始業式に臨みて (新字新仮名) / 大隈重信(著)
小供の世話はなかなか六ヶむつかしいもので、ちょっとでも意に満たぬときに声を揚げて泣く。これをすかなだめるなど容易なことで無く、到底天賦の性情の粗雑なる男子の出来る仕事でない。
現代の婦人に告ぐ (新字新仮名) / 大隈重信(著)
体育は知識を得るよりかたい。先生の講義を聴いて書物を読むと、ある程度まで知識は得られる。然るに体育はそうはいかぬ、田中〔穂積〕先生のご議論はまだ拝聴しないが議論はそう六ヶむつかしくはない。
始業式に臨みて (新字新仮名) / 大隈重信(著)