入浸いりひた)” の例文
取寄とりよせ芝居者しばゐもの淨瑠璃語じやうるりかた三絃彈さみせんひきなど入込いりこま皆々みな/\得意とくいの藝をあらはたはぶきようじけり茲にまた杉森すぎのもり新道しんみち孫右衞門店まごゑもんたな横山玄柳よこやまげんりういふ按摩あんまあり是はわけて白子屋へ入浸いりひた何樣なにさま白子屋一けん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
されば渠が巨多きょたの金銭を浪費して、父兄に義絶せられし後、今の情婦なにがし年紀とし三十、名をつやと謂うなる、豪商の寡婦に思われて、その家に入浸いりひたり、不義の快楽を貪りしが、一月ひとつきこそけれ
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)