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偶〻
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たま/\
ふりがな文庫
“
偶〻
(
たま/\
)” の例文
偶〻
(
たま/\
)
山腹に火を焚くものあり。その黄なる燄は晴天の星の如くなりき。われは覺えず驢背に合掌して、神の惠の大なるを謝したり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
來慣
(
きな
)
れぬ此里に
偶〻
(
たま/\
)
來て此話を聞かれしも
他生
(
たしやう
)
の
因縁
(
いんねん
)
と覺ゆれば、
歸途
(
かへるさ
)
には必らず立寄りて一片の
𢌞向
(
ゑかう
)
をせられよ。いかに哀れなる話に候はずや
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
けれども結局云わねばならなくなったから、彼の一旦拒否した事は
偶〻
(
たま/\
)
彼の証言に重きを加える事になって終った。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
しかるに
偶〻
(
たま/\
)
父の霊を慰め、彼女の悩みを和げる時機が到来したと云うのは、薬師寺家と筑摩家との和睦、それについで則重と彼女との縁組が成立した一事である。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
多勢の通行人の中から
偶〻
(
たま/\
)
一人店頭へ
外
(
そ
)
れて来る者はないかと、それのみに眼を配つて——。
世の中へ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
▼ もっと見る
而して余は
偶〻
(
たま/\
)
之に依りて、彼等警官が平素如何に鉱毒地民を誤解し居るかを証明し得たりと信ずるなり。アヽ此の最下級官吏の誤解は上伝せられて、やがて中央政府の解釈となるなり。
鉱毒飛沫
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
これよりして、我足は日として四井街に向はざることなく、
偶〻
(
たま/\
)
識る人に逢ふことあれば、散歩のゆくてはヰルラ、アルバニなりと
欺
(
あざむ
)
きつ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
予の隣座に
偶〻
(
たま/\
)
証人として来ていたウイリヤムソンと云う宣教師が坐っていた。机を隔てゝ支倉の細君静子も居た。やがて一人の刑事が室を出たり這入ったりした。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
自分は貴下がかの盲目物語の資料と着想とを
那辺
(
なへん
)
より得られたかを知らないけれども、
偶〻
(
たま/\
)
自分の手元にも、あれと時代を同じゅうするのみか
略〻
(
ほゞ
)
背景をも同じゅうしながら
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
顏容
(
かほかたち
)
さへ稍〻
窶
(
やつ
)
れて、
起居
(
たちゐ
)
も
懶
(
ものう
)
きがごとく見ゆれども、人に向つて
氣色
(
きしよく
)
の
勝
(
すぐ
)
れざるを喞ちし事もなく、
偶〻
(
たま/\
)
病などなきやと問ふ人あれば、却つて意外の
面地
(
おももち
)
して、常にも増して健かなりと答へけり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
その曲は
偶〻
(
たま/\
)
アヌンチヤタがヂドに扮して唱ひしものと同じけれども、その力を用ゐる多少と人を
動
(
うごか
)
す深淺とは、
固
(
もと
)
より日を同うして語るべきならず。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
偶
常用漢字
中学
部首:⼈
11画
〻
“偶”で始まる語句
偶
偶々
偶然
偶像
偶人
偶合
偶時
偶中
偶座
偶数