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健啖家
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けんたんか
ふりがな文庫
“
健啖家
(
けんたんか
)” の例文
彼はなかなかの
健啖家
(
けんたんか
)
で、
痩
(
や
)
せほそってはいたものの、大蛇のように胃袋をふくらますことができたのだ。
スリーピー・ホローの伝説:故ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿より
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
また小食の人も
健啖家
(
けんたんか
)
も、
肉
(
にく
)
を注文すれば同じ分量を
授
(
さず
)
けられる。ほとんど個性を無視して
男
(
おとこ
)
一
匹
(
ぴき
)
の
食物
(
しょくもつ
)
は
何合
(
なんごう
)
、衣類は
何尺
(
なんじゃく
)
と、一人前なる分量が定まっている。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「笹村君は、これでもう何年になるいな。」と、
健啖家
(
けんたんか
)
のT—は、肺病を患ってから、背骨の丸くなった
背
(
せなか
)
を一層丸くして、とめどもなく
椀
(
わん
)
を替えながら苦笑した。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
その大原というのは同じ学校にいた朋友だが校中第一の
健啖家
(
けんたんか
)
で、その男の物を食べるには実に驚く。
賄征伐
(
まかないせいばつ
)
を
遣
(
や
)
る時には一人で七、八人前を平らげるという剛の者だ。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
馬車を
四馬路
(
スマロ
)
に返して
杏花楼
(
きやうくわらう
)
で
上海
(
シヤンハイ
)
一の支那料理の饗応を受けたが、五十
品
(
ぴん
)
からの珍味は余りに
饒
(
おほ
)
きに過ぎて
太半
(
たいはん
)
以上
喉
(
のど
)
を通らず、
健啖家
(
けんたんか
)
の
某某
(
ぼうぼう
)
二君も
避易
(
へきえき
)
の様子であつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
先生は、
肥満型
(
ひまんがた
)
で、血圧が高かったため、酒も
煙草
(
たばこ
)
もたしなまなかったが、その代わりに、非常な
健啖家
(
けんたんか
)
で、速度もなみはずれてはやく、それがしばしば食卓の笑い話の種になるほどだった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
おそらく天下第一の
健啖家
(
けんたんか
)
は、夏侯惇であろう。
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
腹の中で胃と腸とが
対談
(
はなし
)
をして
頻
(
しきり
)
に不平を
溢
(
こぼ
)
している所を見ました。僕は学校にいた時分から校中第一の
健啖家
(
けんたんか
)
と称せられて自分も大食を自慢にした
位
(
くらい
)
ですから僕の胃腸は随分骨が折れましょう。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
“健啖家”の意味
《名詞》
食べる量が多い者。大食漢。
(出典:Wiktionary)
健
常用漢字
小4
部首:⼈
11画
啖
漢検1級
部首:⼝
11画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“健啖”で始まる語句
健啖