“けんたんか”の漢字の書き方と例文
語句割合
健啖家100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その大原というのは同じ学校にいた朋友だが校中第一の健啖家けんたんかで、その男の物を食べるには実に驚く。賄征伐まかないせいばつる時には一人で七、八人前を平らげるという剛の者だ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
馬車を四馬路スマロに返して杏花楼きやうくわらう上海シヤンハイ一の支那料理の饗応を受けたが、五十ぴんからの珍味は余りにおほきに過ぎて太半たいはん以上のどを通らず、健啖家けんたんか某某ぼうぼう二君も避易へきえきの様子であつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
先生は、肥満型ひまんがたで、血圧が高かったため、酒も煙草たばこもたしなまなかったが、その代わりに、非常な健啖家けんたんかで、速度もなみはずれてはやく、それがしばしば食卓の笑い話の種になるほどだった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)