俺等わしら)” の例文
「それはわしほうからいふ言葉ことばでさあ。こうして此處こゝうまれて此處こゝでまた俺等わしらです。一つたび土産みやげはなしでもきかせてくれませんか」
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
途中さまざまのひまざえで、じじいどのもむかっぱらじゃ、秋谷鎮座の明神様、俺等わしら産神うぶすなへ届け物だ、とずッきり饒舌しゃべると
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それに俺等わしら献納けんのうした愛国号も百台ほどあるしサ、そこへもってきて、日本の軍人は強いぞ、天子様てんしさまのいらっしゃるこの東京へなんぞ、一歩だって敵の飛行機を近付けるものか。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「だが、さうなつたら、俺等わしらはどういふ事になるんだ?」と、最初皺嗄声の男と話し合つてゐた中央まんなかの男が、麻紐あさひもで腰へ下げてある竹のへらもちのやうにへばり着いてゐる鍬の土を払ひ落しながら
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
「いや、俺等わしらは横浜へ寄るから」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「へえ、林檎林が出来るか。だが、この界隈かいわいぢや昔から林檎つてことは聞かないな、俺等わしら地方はうにやかないんぢやないかね。なあにさ、そりや、どうせ旦那衆だんなしゆうの道楽だから何だつて構はないやうなもののな。」
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
どこにおちても俺等わしらへる
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
俺等わしらが郷里では県税を
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)