トップ
>
体裁
>
ていたらく
ふりがな文庫
“
体裁
(
ていたらく
)” の例文
旧字:
體裁
裏道小町はさもなかったそうでござりますが、
通
(
とおり
)
一筋道は、まるで、諸道具、衣類、調度が押流されました
体裁
(
ていたらく
)
、足の踏所もござりませなんだ。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「さいなあ。
今生
(
こんじょう
)
の思い出に今一度、見たいと思うてはおりまするが、今の
体裁
(
ていたらく
)
では思いも寄りませぬ事で……」
名娼満月
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
お國は
中
(
ちゅう
)
二階に寝ていましたが、此の物音を聞き附け、
寝衣
(
ねまき
)
の
儘
(
まゝ
)
に
階子
(
はしご
)
を降り、そっと来て様子を
窺
(
うかゞ
)
うと、此の
体裁
(
ていたらく
)
に驚き、
慌
(
あわ
)
てゝ二階へ
上
(
あが
)
ったり下へ下りたりしていると
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
浪の音は耳
馴
(
な
)
れても、
磯近
(
いそぢか
)
へ
舳
(
へさき
)
が廻って、松の風に揺り起され、肌寒うなって目を覚ましますと、そのお前様……
体裁
(
ていたらく
)
。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
母
(
かゝ
)
しやま/\と悲鳴を揚げつゝ竹矢来の外へ引かれ行けば、並居る役人も其の後よりゾロ/\と引上げ行く
模様
(
さま
)
、今日の調べはたゞ初花太夫一人の為めなりし
体裁
(
ていたらく
)
なり。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
急な雨の混雑はまた
夥
(
おびただ
)
しい。江戸中の人を
箱詰
(
はこづめ
)
にする
体裁
(
ていたらく
)
。不見識なのはもちに
捏
(
でっ
)
ちられた蠅の形で、窓にも踏台にも、べたべたと手足をあがいて
附着
(
くッつ
)
く。
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
馬術の門弟もちりぢりになって散々の
体裁
(
ていたらく
)
じゃ。のみならず出会う人
毎
(
ごと
)
に、薩州は大藩じゃ。
名君忠之
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
旅費のつかい残りで、すぐに石油を買う
体裁
(
ていたらく
)
、なけなしの内金で、その夜は珍らしく
肴
(
さかな
)
を見せた、というのが、苦渋いなまり節、
一欠片
(
ひとかけら
)
。大根おろしも薄黒い。
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……待たっせえ、腰を円くそう坐られた
体裁
(
ていたらく
)
も、森の中だけ狸に見える。何と、この
囲炉裏
(
いろり
)
の灰に、手形を一つお
圧
(
お
)
しなさい、ちょぼりと
落雁
(
らくがん
)
の形でござろう。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
体
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
裁
常用漢字
小6
部首:⾐
12画
“体裁”で始まる語句
体裁屋
体裁好
体裁家
体裁悪