トップ
>
介殻
>
かいがら
ふりがな文庫
“
介殻
(
かいがら
)” の例文
しかし沖のかたに潮満ち寄せる日中の白帆の群が
介殻
(
かいがら
)
を立て並べたように鋭く閃めき、潮先の泡に向って飜り落ちてはまた
煽
(
あお
)
ぎ上る鴎の光って入乱れる影が、ふと眼に入ると
扉の彼方へ
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
雪童子
(
ゆきわらす
)
は、風のように象の形の
丘
(
おか
)
にのぼりました。雪には風で
介殻
(
かいがら
)
のようなかたがつき、その
頂
(
いただき
)
には、一本の大きな
栗
(
くり
)
の木が、美しい
黄金
(
きん
)
いろのやどりぎのまりをつけて立っていました。
水仙月の四日
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
往年予西インド諸島で集めた
介殻
(
かいがら
)
を調べくれたリンネ学会員ウィルフレッド・マーク・ウェッブ氏の『衣装の伝統』(一九一二年板)に、
洒落者
(
しゃれもの
)
をコックス・コームと呼んだ訳を述べある。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
介殻
(
かいがら
)
——大きいのは
栄螺
(
さゞえ
)
位、小さいのは
蛤
(
はまぐり
)
位の——見たいな家に猫の
額
(
ひたい
)
よりまだ狭い庭を垣根で仕切って、隣の庭がみえても見えない振りをしながら、隣同志でも話をした事のないと云う階級の
琥珀のパイプ
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
今、
繻子
(
しゅす
)
の寝床の
介殻
(
かいがら
)
から抜けたスワンソン夫人の肉体は軽い空気の中に出てうす白く膨張する。彼女は逃げた肉体の重心を追う格好で部屋の左側に沿い室内靴をじゅうたんにすりつける。
バットクラス
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
ところが、第三に、そのたまり水が
塩
(
しお
)
からかった
証拠
(
しょうこ
)
もあったのです。それはやはり北上山地のへりの赤砂利から、
牡蠣
(
かき
)
や何か、
半鹹
(
はんかん
)
のところにでなければ
住
(
す
)
まない
介殻
(
かいがら
)
の
化石
(
かせき
)
が出ました。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
介
常用漢字
中学
部首:⼈
4画
殻
常用漢字
中学
部首:⽎
11画
“介”で始まる語句
介
介抱
介添
介錯
介意
介在
介錯人
介添役
介添人
介冑