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云懸
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いひがか
殘念に存じ
怒りの餘り
打捨んと思ひ
詰たる
事由迄委細に申立たり又久兵衞は己れが
惡巧みを
押隱し
是非々々百兩の
云懸りを通して文右衞門を
其所へ引据させ一通り
吟味に及びし處文右衞門は元より
潔白の
武士ゆゑ
些かも
包み
隱さず新藤市之丞より
返濟したる金子の
譯又久兵衞が百兩の
云懸りをなし
盜賊の惡名を
負せんとしたるを
濟さん程にサア/\
素直に御返しあれと
思も
寄ぬ
言懸に女房お政は大に驚き
夫りやマア久兵衞さん
途方もない百兩の金子をば文右衞門が
取しなどとは
跡形もなき
云懸り
假令戲談にもせよ然樣の事を