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二口
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ふたくち
ふりがな文庫
“
二口
(
ふたくち
)” の例文
この辺りの筏は残らず
徴発
(
めしあ
)
げられて、一艘だって有りはしませぬ。往来は、御城下の橋と、この井細田の舟橋との
二口
(
ふたくち
)
に限られて、それも、手形がなくては渡れまぬ
篝火の女
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
冷
(
つめた
)
い雪はお葉の白い手から洋盃に移された。重太郎は無言で雪と酒とを
一所
(
いっしょ
)
に飲んだ。が、口に馴れぬ酒は
矢
(
や
)
はり
苦
(
にが
)
いと見えて、彼は
二口
(
ふたくち
)
ばかり飲んで洋盃を置いた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
門戸を開放すると間もなく衣笠さんが同時に
二口
(
ふたくち
)
持ち込んだ。しかし一つは私立出だった。
嫁取婿取
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
たまに奥さんと
一口
(
ひとくち
)
二口
(
ふたくち
)
言葉を
換
(
か
)
わす事がありましたが、それは当座の用事についてのみでした。お嬢さんにはKの生前について語るほどの余裕がまだ出て来なかったのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私は思わず「お母さん、お母さん」と
一口
(
ひとくち
)
二口
(
ふたくち
)
叫んだが、それが
丁度
(
ちょうど
)
その時刻頃であったろう」と、従兄自身も不思議な顔をして語ったので、
傍
(
そば
)
に居たその男も、
頗
(
すこぶ
)
る妙に感じたと
感応
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
▼ もっと見る
しらべると、びんに
半分
(
はんぶん
)
ほど
残
(
のこ
)
つたウィスキイに
青酸加里
(
せいさんかり
)
が
混入
(
こんにゅう
)
してあつた。だから
老人
(
ろうじん
)
は、それを
一口
(
ひとくち
)
か、せいぜい
二口
(
ふたくち
)
飲
(
の
)
むと
苦
(
くる
)
しくなり、
金魚鉢
(
きんぎょばち
)
のそばまで
這
(
は
)
つて
行
(
い
)
つて
死
(
し
)
んだのにちがいない。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
御米
(
およね
)
の
汲
(
く
)
んで
來
(
き
)
た
熱
(
あつ
)
い
茶
(
ちや
)
を
湯呑
(
ゆのみ
)
から
二口
(
ふたくち
)
程
(
ほど
)
飮
(
の
)
んで
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“二口”で始まる語句
二口三口
二口許