主上しゅじょう)” の例文
寛永三年九月六日主上しゅじょう二条の御城へ行幸遊ばされ、妙解院殿へかの名香を御所望有之、すなわちこれを献ぜらる、主上叡感えいかん有りて
かずかずおそれおおい事のなかに、……さる年のはじめ、御祝賀の賜宴しえんに臨御あらせられた主上しゅじょうには、御吸物の中より御箸をもって焼き豆腐を
日本婦道記:尾花川 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
主上しゅじょう後水尾天皇の御座ちかく召され、清涼の法莚ほうえんに、禅を講じているかと思えば、ある日は、弟子僧ひとり連れず、片田舎の道に行き暮れて
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かしこくも主上しゅじょうは満城紅緑為誰肥と諷諫ふうかんせられた。それも三日坊主で聞き流した。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
中宮と主上しゅじょうとの御仲はたいへん円満で、毎日は時の刻みのように着実に、平和に過ぎ、そのあいだ女もまた中宮に表裏なくまめまめしく仕えたので、中宮は女に一部屋を下さるまでになった。
(新字新仮名) / 山川方夫(著)
寛永三年九月六日むいか主上しゅじょう二条の御城おんしろへ行幸遊ばされ妙解院殿へかの名香を御所望有之これありすなわちこれをけんぜらるる
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
いつかは、主上しゅじょうの行幸をここに仰いでと、人知れず忠誠を心がけていた信長の用意を今知るとともに、人々は
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かしこくも主上しゅじょうは満城紅緑為誰肥と諷諫ふうかんせられた。それも三日坊主で聞き流した。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
あの戦火の中、主上しゅじょう上皇じょうこうの車駕が共にこの六波羅へご避難あった事なども、いやが上に
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「かねがね、主上しゅじょうにおかせられては、河内の楠木こそはと、深く頼みとしておわせられた」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)