“下絵”の読み方と例文
読み方割合
したえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
藤吉とうきちが、あたふたとってしまうと、春信はるのぶ仕方しかたなしにまつろうまえいた下絵したえを、つくえうえ片着かたづけて、かるくしたうちをした。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
唐子の下絵したえは楓湖氏の筆になったもので、それを見本として雛形ひながたを作る。ところが、その唐子というものはお約束通り、ずんぐりとした身長せいのもので大層肥太ふとっている。
をかきに来て、こんな事を考えたり、こんな話しを聴くばかりでは、何日いくにちかかっても一枚も出来っこない。せっかく絵の具箱まで持ち出した以上、今日は義理にも下絵したえをとって行こう。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)