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一道
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いちどう
ふりがな文庫
“
一道
(
いちどう
)” の例文
それに反して、さっそく、活気のある朝議となっていたのは
賀名生
(
あのう
)
の山村の朝廷である。
暗澹
(
あんたん
)
たる前途に
一道
(
いちどう
)
の光明をここに見たのだ。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、それを見ようとして、図らずもその調査項目の前に記されてあった文字が、彼をして
一道
(
いちどう
)
の
光明
(
こうみょう
)
を認めさせたのであった。それは——
電気風呂の怪死事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
人間の心理ほど
解
(
げ
)
し難いものはない。この主人の今の心は
怒
(
おこ
)
っているのだか、浮かれているのだか、または哲人の遺書に
一道
(
いちどう
)
の慰安を求めつつあるのか、ちっとも分らない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
車漸く進みゆくに霧晴る。
夕日
(
ゆうひ
)
木梢
(
こずえ
)
に残りて、またここかしこなる
断崖
(
だんがい
)
の白き処を照せり。忽
虹
(
にじ
)
一道
(
いちどう
)
ありて、近き山の麓より立てり。幅きわめて広く、
山麓
(
さんろく
)
の人家三つ四つが程を占めたり。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
忽
(
たちま
)
ちこの黒暗々を
劈
(
つんざ
)
きて、鰐淵が裏木戸の
辺
(
あたり
)
に
一道
(
いちどう
)
の光は揚りぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
聖光院
門跡
(
もんぜき
)
の栄位と、あらゆる一身につきまとうものを、この
暁方
(
あけがた
)
かぎり
山下
(
さんか
)
に振りすてて、
求法
(
ぐほう
)
の
一道
(
いちどう
)
をまっしぐらに杖ついて、心の
故郷
(
ふるさと
)
である
叡山
(
えいざん
)
に登ってきた彼なのである。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
陰
(
くも
)
った日の空が
二人
(
ふたり
)
の頭上において裂け、そこから
一道
(
いちどう
)
の火が地上に
降
(
くだ
)
ったと思うと、
忽
(
たちま
)
ち耳を貫く音がして、二人は地に
僵
(
たお
)
れた。一度は
躋寿館
(
せいじゅかん
)
の講師の
詰所
(
つめしょ
)
に休んでいる時の事であった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
道
常用漢字
小2
部首:⾡
12画
“一道”で始まる語句
一道無為心