“男気”のいろいろな読み方と例文
旧字:男氣
読み方割合
おとこけ44.4%
おとこぎ33.3%
おとこげ11.1%
おとこッけ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
暮しは至って裕福ゆうふくらしく、男気おとこけはなく、玉枝さんという若い小間使と二人きりで、お弟子衆の来るたびに、よく笛の音が洩れて参りました
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おさんに似たおなかさんに良く思われてえばっかりに、自分の身を忘れて飛び出した、それもこれも心からの男気おとこぎなんかじゃありゃしねえ。
中山七里 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
俗にいふ越後は八百八後家はっぴゃくやごけ、お辻がとこも女ぐらし、又海手うみての二階屋も男気おとこげなし、なつめのある内も、男が出入ではいりをするばかりで、年増としま蚊帳かやすきだといふ、紙谷町一町のあいだに、四軒、いづれも夫なしで
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
や、素敵なものだと、のほうずな大声で、何か立派なのとそこいらの艶麗あでやかさに押魂消おったまげながら、男気おとこッけのない座敷だから、わっしだって遠慮をしました。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)