男気おとこぎ)” の例文
旧字:男氣
おさんに似たおなかさんに良く思われてえばっかりに、自分の身を忘れて飛び出した、それもこれも心からの男気おとこぎなんかじゃありゃしねえ。
中山七里 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
薄情というのか、男気おとこぎというものか。いくら目明しの居所知らずといっても、家や女房まで忘れてしまわなくってもよさそうなものだけれど……。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わっしも江戸へまいりましたら、偽紫にせむらさきに染まないで、その真っ赤な男気おとこぎッてところにあやかりたいものでございます」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)