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りよこう
山巓一
滴の
水を
得る能はざるを以て、
餅を
炙りて之を
食ふ、餅は今回の
旅行に就ては
実に重宝なりき、此日や喜作なるもの
遅れて
到り、「いわな」魚二十三尾を
釣り来る、皆尺余なり
それから
遠くへかけて
旅行するとわかることですが、
例へば
臺灣から
九州へ
渡り、
本州を
縱斷して
北海道へ
行くとしますと、
九州では
臺灣で
見なかつた
木が
茂つてをり、
北海道へはひると、
又さらに
その
習慣は、
旅行をしないでも、
一年のうちに、かならず
一回以上は、
自然の
村にゐて
行うたものでした。