“ゆうすい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幽邃87.3%
幽翠6.3%
湧水3.8%
幽𨗉1.3%
遊萃1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それはくだってまた昇るのであるが、暫くは密林帯で、数町の間樹木におおわれて、日の目も漏らぬトンネルのような幽邃ゆうすいな谷がつづく。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
一面に青草あおぐさで、これに松のみどりがかさなって、唯今頃ただいまごろすみれ、夏は常夏とこなつ、秋ははぎ真個まこと幽翠ゆうすいところと行らしって御覧ごろうじろ。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
若松の裏海岸、港とは反対のわきうらの外れに、白鳥しらとり温泉がある。温泉といっても、ほんのちょっぴり硫黄分のある湧水ゆうすいを、かしているだけだ。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
あの時は飛瀑ひばくの音、われを動かすことわがこころのごとく、いわおや山や幽𨗉ゆうすいなる森林や、その色彩形容みなあの時においてわれを刺激すること食欲のごときものありたり。
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
といえる記事は、即ちこの神山が神仙の遊萃ゆうすいする場所であることを事実が証明していることを示したもので、富士山を尊崇することに於て赤人や虫麻呂の歌とその意は同じである。
二、三の山名について (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)